夏が明け秋のマラソンシーズンに向けて行うべき練習

2024年8月20日

秋のマラソンシーズンに向けて、サブ4やサブ5、さらにはサブ3を目指すランナーにとって、適切なトレーニングプランを立てることが非常に重要です。これから紹介する練習内容は、ランナーのレベルに応じてカスタマイズが可能で、シーズン中に最大限の成果を上げるためのガイドラインとなります。

1. ベースビルディング（基礎体力強化）

マラソンのトレーニングは、長期間にわたる基礎体力の構築から始める必要があります。一般的には、週に4〜5回のランニングを行い、距離を徐々に増やしていくことが推奨されます。このフェーズでは、週の総走行距離を20〜50キロメートル程度に設定し、ランニングのペースは会話ができる程度のゆったりとしたペースが理想的です。目的は、心肺機能の向上と、筋肉や関節の適応を促進することです。

2. ロングラン

ロングランはマラソン練習の柱です。週に1回、レースペースよりも遅めのペースで長時間（2〜3時間）走ることで、持久力を養います。サブ4ランナーであれば30キロ前後のロングランを、サブ5ランナーであれば20〜25キロメートル程度を目安にします。サブ3ランナーの場合、40キロメートルまで距離を伸ばすことも考えられますが、過度な疲労を避けるため、走行距離は慎重に設定しましょう。

3. ペース走

マラソン本番に向けたペース感覚を養うためには、ペース走が有効です。レースでの目標ペースを維持しながら、中程度の距離（10〜15キロメートル）を走る練習を週に1回取り入れます。例えば、サブ4を目指すランナーは、1キロ5分40秒程度のペースを維持しながら10〜15キロ走ることが目標です。これにより、レース当日のペースを身体に覚えさせ、エネルギー消費の効率化を図ります。

4. インターバルトレーニング

インターバルトレーニングは、心肺機能の向上とスピード強化に効果的です。短い距離（400メートル〜1キロメートル）をレースペースよりも速いスピードで走り、その後に軽いジョギングで回復するというサイクルを繰り返します。サブ4ランナーの場合、1キロメートルを4分30秒〜5分00秒のペースで走り、3〜5回繰り返すことが一般的です。サブ3ランナーはさらに高い強度でのインターバルトレーニングを行い、スピードの向上を図ります。

5. クロストレーニング

ランニングだけではなく、クロストレーニング（他の運動種目）も取り入れることで、全身の筋力バランスを整えることができます。水泳、サイクリング、筋力トレーニングなどは、ランニングに必要な筋肉を鍛えつつ、関節や筋肉の過度な負担を避けるために役立ちます。特に筋力トレーニングは、下半身の強化に加えて体幹の安定性を高め、ランニングフォームの向上につながります。

6. 休息と回復

適切な休息は、トレーニング効果を最大化し、怪我を防ぐために不可欠です。週に1〜2日は完全休養日を設け、体をリフレッシュさせましょう。また、ランニング後のストレッチやマッサージ、十分な睡眠も回復を促進します。

7. レースシミュレーション

シーズンが近づくにつれて、レースシミュレーションを行うことも重要です。実際のレースの距離やコース条件に似た環境での練習を行い、レース当日の戦略やペース配分を確認します。これにより、レース本番での不安を軽減し、最適なパフォーマンスを発揮する準備が整います。

最後に

マラソンに向けたトレーニングは、計画的かつ段階的に進めることが鍵です。ベースビルディングから始まり、ロングラン、ペース走、インターバルトレーニング、クロストレーニング、そして適切な休息を組み合わせることで、シーズン中に最高の結果を得ることが可能です。これらの練習を参考にし、目標達成に向けてしっかりと準備を進めましょう。